自分の時間の花を
観たことはありますか?
折に触れて、
読み返す
エンデの作品『モモ』に出てくる
「時間の花」は圧巻です。
モモが、見えない世界の深淵で
美しい色とりどりの花
時間のみなもと
いのちのいとなみに
触れる場面。
モモは、
自分の時間・いのちの花を
イメージとして見て、
太陽や月、星々の壮大な音楽を
星たち本来の名前について
語っている不思議な言葉を
聴く。
人の時間の花が
咲いては散っていくという
いのちのいとなみのために
星たちの本来の名前は、
星々が何をして
どのように力を及ぼしあってるかを
表している。
モモが体験したのは、
精神存在そのもの自体の
中に入りこむこと
自分の真の自我に出会うこと。
そのむこうの世界での
深い体験が
自己の内部に
ゆきわたりきることによって、
創造的な力となり
真に自由で
直観に根ざす行為をし、
世界を変えることができる。
自我が肉体の束縛を離れ、
魂の揺らぎからも脱して、
精神の世界の現状を認識する
努力を重ねていくこと。
人には時間・いのちを
感じるために
心があって、
自分の時間・いのちを
どうするかは、
自分自身で決めることが
大切なのだ。
人は人だけで
すべてを行うわけではない。
しかし、ほかの力が働いているからといって、
人間がそれをあてにするだけで
自分は何もしないでいい、
ということではない。
どこまでも人間と
ほかの力との共同作業なのだ。
あらゆる宇宙存在の力が合わさって
時間の花が誕生する。